約30年ぐらい前に「絶対音感」という本が売れて、未就学前にある程度の音感教育をすれば習得できる能力として話題になりましたね。
絶対音感って、救急車のサイレン音とかがドレミで聴こえる能力でしょ?
もちろん、間違いではありません。
ただ、今回は絶対音感にもレベルがあることを知って欲しくてブログにしました。
絶対音感にもレベルがある
同時に聴く音が1つだけ解る人から数十個の音まで解る人、さらには周波数レベルで違いが解る人さまざまです。
周波数レベルの絶対音感が備わっている人だと、例えば基準とされているラの音のピッチが440Hzで絶対音感を身に着けてしまうと442Hzや445Hzであわされたピアノやオーケストラが気持ち悪く感じてしまいます。
周波数レベルの絶対音感を身に着けてしまったら、もはや純粋に音を楽しむ事が出来なくなってします。そのような人に、コップを叩いてこの音なんの音?なんて質問したらきっとイラッとしながら「レとレのフラットの中間ぐらい」なんて回答がくるでしょう。
そもそも昔の偉大な作曲家は?
そもそも、バッハの時代17世紀から18世紀にかけてのバロック音楽の時代は、基準ピッチはA=415H程度で基準は定まっていませんでした。
本当かどうかは解りませんが、有名どころの話だと
絶対音感のあった作曲家:モーツァルト、ベートーベン、ショパン、リスト
絶対音感のなかった作曲家:ハイドン、ラベル、ブラームス、シュトラウス、ワーグナー
はい!違いは解りませんね。まぁ、そういうことです。
音楽関係の職業に就きたい人にとっては、もちろんとても便利な能力なので役にたつ時もあるでしょう。でも、便利な能力なだけで、必須ではありません。
むしろジャマと言っても過言ではありません。絶対音感は何ヘルツがラの音、何ヘルツがレの音と解る事です。音楽的要素とは関係の無い能力です。
絶対音感とは逆の相対音感
絶対音感とは逆の相対音感というものがあります。
相対音感は、基準音から低い高いが解る能力を言います。低い高いだと大体の人が持っている感覚なので、音幅が長3度とか完全4度なのかが明確に解る人を言います。
絶対音感と相対音感の違いの特徴は、絶対音感の人はGメジャースケールを聴いて「ソラシドレミファ#ソ」と答えるでしょう。
相対音感の人は「ドレミファソラシド」と答える特徴があります。いわゆる、移動ド(音階)で捉えているのです。前述で述べた、偉大な作曲家たち全員持っていた能力らしいです。
正直言って、相対音階の方がずーと音楽に役に立ちますし音楽的能力と言えます。絶対音感は音響的能力?な気がします・・・。
絶対音楽ばかり取り上げられるのは、何となくズバッと音名が言えるのでいかにもスゴい能力のように思われますが、実はそうではないのです。
まとめ
絶対音感と相対音感について色々書きましたが
これでも、お子様に「絶対音感」を身につけさせたいですか?
綺麗なメロディーを綺麗と感じれる、この和音素敵なだな!って思える耳と心を持つ能力が1番素敵な能力だと思います。
だって、どれだけ感じているかを表現できるのが「音楽」の醍醐味でしょ?